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自分が亡くなった後のペットの世話をどうするか?

2015.03.11.11:09

Q.自分の死後、ペットの世話を誰にどのように任せるか?

A.ペットを飼っている方にとってペットは家族同様であり、仮に自分が先に亡くなった場合、そのペットの世話をどうするかかなり悩むところです。

 ご夫婦でペットを飼っていた場合で、ご夫婦どちらかがお亡くなりになった場合は、他方配偶者がその相続人になりますので、あまり問題はないでしょう。しかし、ご夫婦ともにお亡くなりになったときはどうなるでしょう。同居しているお子さんがいれば、そのお子さんが相続人の一人として面倒を見てくれる可能性が大きいので何とかなるでしょう。でも、お子さんがいても、遠方であるとか、動物は苦手であるとかとなると、問題が生じます。また、そもそも相続人がいない場合は誰か世話をしてくれる人を探さなければなりません。

 このような場合に備えるものととしては、以下の方法が考えられます。

 ① まず、「負担付遺贈」(民法1002条)という方法が考えられます。
 
  「負担付遺贈」とは、遺贈者が受遺者に対して一定の義務を課す遺贈をいいます。特に相続人がいないような場合は 第三者を受贈者とする負担付遺贈を内容とする遺言書を作成すると、ご夫婦なき後その受贈者である第三者がペットの面倒をみることになります。その場合の遺言書には「○○の財産をあげるので、その代わり△△ペットのお世話をして欲しい」というような記載をします。
  
 問題は、ペットのお世話をしてくれる人を誰にするのか、という点です。遺贈は遺贈者の「一方的な意思」で行うことができますので、遺贈者の意思で指名することができるのですが、受遺者に指名された人は、必ず遺贈を受けなければならない訳ではありません。受遺者に指名された人は遺贈を拒否することもできますので、予めペットの面倒を見てもらいたい人に、事前にしっかりと説明をして了解をとっておくようにしましょう。
  
 なお、たとえご夫婦であっても、共同遺言は無効とされますので(民法975条)、遺言書は各人がそれぞれ別に作成しておく必要があります。
 
 ② 次に、「死因贈与」あるいは「生前贈与」という方法が考えられます。
 
 これらの場合は、あくまで贈与契約なので、遺贈者と受遺者の間で契約(贈与契約)を結ぶことになります。遺贈の場合は一方的な意思表示によりますので、受遺者に拒否されるとペットの面倒は確保できなくなりますが、贈与の場合は双方合意のもとでの契約となるため、拒否ということはありません。
 
 このうち、死因贈与は贈与者の死亡により効力が発生するものですが、生前贈与は、生前に財産を贈与するもので、贈与としては通常の形態です。
 
 ただし、自分の死後、確実に面倒を見てもらっているかを確かめることはできません。そこで、このような不安に備えて「遺言執行者」を選任・指名しておくことが有効です。遺言執行者を選任・指名しておけば、遺言書の通りにペットの世話しているかをチェックしてもらうことができるからです。この場合も信頼できる遺言執行者を誰にするかが重要です。
 
 以上のような方法が考えられますが、いずれにしても大切なことは、ペットの面倒をしっかり見てくれる人を探すこと、その人に思いをお話しし、きちんとその思いを受けとめてもらうことがポイントとなります。
  
 なお、遺言書や贈与契約書を作る場合にはできるだけ公正証書にしておくことをお勧めします。
                                                                     以上

遺言・相続セミナー

2013.03.29.16:02

遺言・相続セミナー

2013年3月29日(金) 四日市市社会福祉教育大学・専門ゼミナールにおいて、「これだけは知っておきたい 遺言・相続の基礎知識」というテーマで、講師を勤めました。会場は四日市文化会館第3ホール。約30名の方が熱心に聴講されました。

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相続手続きに必要な書類

2012.04.16.15:18

相続手続きというのはたいへん面倒で厄介なものですね。相続が起こった場合の遺産分割協議書作成に必要な資料を以下に紹介します。

(  )内は請求先 ※はコメントです
■ 被相続人(死亡者)関係
1 除籍謄本(市役所・町村役場) ※ 被相続人については基本的には出生から死亡まですべて揃えます。
2 改製原戸籍謄本(市役所・町村役場)
3 戸籍謄本(市役所・町村役場)
4 住民票の除籍(市役所・町村役場)

■ 相続人関係
1 戸籍謄本(市役所・町村役場)  ※ 戸籍上の相続人全員分必要。
2 印鑑証明書(市役所・町村役場)
3 戸籍の附票
4 住民票(本籍地記載)(市役所・町村役場)
5 印鑑証明書(市役所・町村役場) ※ 印鑑証明書は遺産分割協議書・相続登記用は期限なし。金融機関用は1~3ヶ月内のものとされる。

■ 作成書面
1 相続関係説明図
2 遺産分割協議書

■ 相続財産関係
1 土地・家屋名寄帳兼課税台帳(写)(市役所固定資産税課)
2 固定資産土地課税台帳登録価格証明書(市役所・町村役場) ※ 6・7月以降は登記申請日における当該年度のもの。4月は注意。
3 固定資産家屋(補充)課税台帳登録価格証明書(市役所・町村役場)
4 土地登記簿謄本(法務局)
5 建物登記簿謄本(法務局)
6 公図(法務局)
7 建物図面(法務局)
8 地積測量図(法務局)
9 路線価図(写)(税務署)
10 金融機関残高証明書(各金融機関)
11 金融機関名義変更用紙(各金融機関)
12 生命保険金請求用紙(各保険会社)

以上のように、実に多くの書面・資料を揃えなければなりません。
相続人が独力でできないことはありませんが、多大な労力を要します。
確かに、費用はかかりますが、その負担を軽減するために専門士業があるのです。
行政書士は遺産分割協議書や相続関係説明図の作成を業務としているため、以上の資料収集も可能です。
相続手続きで困ったなという方はお気軽にご相談ください。

橋本行政書士事務所
TEL 059-355-1981

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エンディングノートって何?

2012.01.16.18:55

本日の記事の第2弾はエンディングノートについてです。
最近よく聞く言葉ですね。書店などにいっても実に多くのエンディングノート本が並んでいたりします。
じゃあそれって遺言書とはどう違うのか。

 「エンディングノート」とは、自分の終末期や死後に家族にこうしてほしいという希望や、生い立ち、配偶者や子への思いなど伝えておきたいことを記しておくノートのことです。

遺言書との違い
1 遺言書は遺言者の意思に法的な効力(拘束力)を認めますが、エンディングノートに記載された内容に法的な効力(拘束力)はありません。
2 遺言書でできることは、民法または法律で決められています。すなわち、①認知、②未成年後見人の指定、③後見監督人の指定、④遺贈、⑤遺贈減殺方法の指定、⑥寄附行為、⑦相続人の排除及び排除の取り消し、⑧相続分の指定及び指定の委託、⑩特別受益者の持ち戻し免除、⑪遺産分割方法の指定または指定の委託と遺産分割の禁止、⑫共同相続人間の担保責任の指定、⑬遺言執行者の指定及び指定の委託、⑭信託の設定、などです。「付言」事項として、遺言者の希望を遺言書に書くこともできますが、これはあくまで希望であり、拘束力をもつものではありません。

 これに対し、エンディングノートには記載事項の限定はありません。自分の思い、希望を自由に書いてもかまいません。確かに法的な効力はありませんが、ご家族に本人の生前の意思を明確に伝えるという点で、現実には、後の揉め事を回避する働きを持ちます。例えば、自分のお葬式の方法(費用、家族葬、連絡先、音楽など)、埋葬の方法(墓の希望、散骨の希望など)、さらには終末期医療の選択や、尊厳死、臓器提供の有無なども記載することができ、治療を見守る家族にとってもあわてないようにすることができます。さらに、遺影使用して欲しい写真を用意しておいもよいでしょう。思った以上にいざというときの遺影用の写真が見つからないことが多いものです。

 書店などに行くとかなり多くのエンディングノートが販売され、かえって混乱してしまいそうです。しかし実は、どの市販本でも大体以下の内容で共通しています。以下、エンディグノートに記入する項目の例をあげます。
1 自分の経歴と人生の思い(自分史)
2 終末期医療についての希望、告知の可否、治療法
3 尊厳死や臓器提供についての希望、献体意思の有無
4 臨終に立ち会ってほしい人、もしもの時に連絡してほしい人
5 通夜・葬儀に呼んでほしい人、訃報を知らせてほしい人
6 葬儀についての希望
7 葬儀費用の希望
8 埋葬法(お墓)についての希望
9 遺言書の有無と保管場所について
10 形見分けについての希望
11 遺影用写真
12 その他

 エンディングノートから遺言書の作成へ
 いきなり遺言書を書くのは抵抗もある方も多いと思います。そのようなときは、まずエンディングノートを作成して、徐々に思いが整理されてきたときに、遺言書を作成したらいかがでしょうか。
 ノートに筆記具(万年筆など)で書いてもよいですが、パソコンのできる方は、まずはパソコンで下書きを作成し、徐々に書き上げていってもよいでしょう。最初はあまり力まずに、自分史や日記などを書くつもりでスタートするのがよいかと思います。

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プロフィール

橋本俊雄

Author:橋本俊雄
ようこそ「行政書士法務相談室」へ!
三重県四日市市の特定行政書士・マンション管理士です。遺言・相続、契約、離婚手続などの民事法務と中小企業経営支援、マンション管理組合支援を柱に業務を行っています。
法律関係の話題と日々の思いを綴ってゆきます。
どうぞよろしくお願いします。

橋本行政書士事務所所長
特定行政書士、マンション管理士
TEL 059-355-1981

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