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借家契約書に記載すべき事項

2015.01.05.12:40

今回は、借家契約書の話しをします。
 
民法の貸借契約の特別法として借地借家法があります。ここで、「借家」とは賃料を払って他人の建物を借りることをいい、この建物には1棟の建物を借りる場合の他、アパートの部屋など建物の一室を借りる場合も含みます。

この借家契約は、法律上は、定期借家契約を除き口頭でも締結することができますが、後日のトラブルを防止する意味ではやはり書面(契約書)を作成しておきべきです。

では、その借家契約書には何を記載すればよいのでしょうか。以下、その主なポイントを紹介します。

1 表題 
 基本的には制限はありません。「覚書」や「確認書」などでもよいですが、できるだけ内容を的確に表す表題を付けるようにしましょう。その意味で、例えば「(居住、店舗、事業)建物賃貸借契約書」などの表題がよいと思います。

2 当事者
 契約当事者の特定のため、当事者(貸主、借主))の氏名、住所を記載します。この場合、印鑑証明書あるいは住民票どおりに記載するのがよいでしょう。

3 目的物の特定
 賃貸目的物である建物を特定するために、所在・地番、用途、構造、面積などを記載します。この場合、登記事項証明書どおりに記載するようにしましょう。

4 使用目的 
 居住用、店舗・事務所用などの別を記載します。

5 賃料 
 賃貸借契約の必要要素であり、この点が使用貸借契約との違いとなります。額、支払時期、支払方法などを記載します。

6 賃料以外の金銭
 賃料以外の金銭(敷金、権利金、礼金、更新料など)を交付する場合は、その内容と額を記載します。

7 建物の引渡時期
 借家人がいつから使用できるのかを明らかにします。

8 契約の存続期間
 期間を定める場合には、必ず記載します。この場合、1年以上の期間を定めるようにきます。1年未満の期間とした場合は、期間の定めのない契約となります(借地借家法第29条第1項)。

9 契約の解除の定め
どのような場合に契約が解除されるのかを記載します。

10 天災その他不可抗力の場合の処置
 地震や洪水などの天災で建物が毀損したとき、その修繕義務を貸主・借主のいずれが負担するのかをあらかじめ明記しておきます。なお、、全部滅失した場合は、目的物が消滅するので、契約は終了するのが原則です。

11 賃借権の譲渡及び転貸の場合
 借主が賃借権を譲渡又は転貸することについて貸主の承諾を要する旨の定めをしておきます。

12 明渡し
 明渡しの方法を記載します。原則として借主は原状回復義務を負いますが、その際の費用負担と敷金返還についてはトラブルが多いので、この点は留意が必要です。

13 特約など
 造作買取請求権(借地借家法第33条)などは特約により排除可能です。ただし、特約でも排除できないものがありますので、特約の定めは慎重に行う必要があります。例えば、「子供が生まれたら立ち退く」、「家主の求めがあればいつでも立ち退く」、普通借家契約において「一切の更新を認めない」などの定めは無効とされます(借地借家法第30条、37条)。

14 その他
 定期借家契約では、書面の作成が必要であり、また必ず「更新はなく、期間満了により契約が終了する」旨の記載が必要です(借地借家法第38条第1項)。

 なお、借家契約の場合、契約書に印紙を貼付する必要はありません。

 以上のポイントを押さえて、きちんとした契約書を作成しておきましょう。 

■ 借地借家契約書でわからないことがあればお気軽にご相談ください。
  
   借地借家、マンション等住まいのコンサルタント

   橋本行政書士事務所
   TEL 059-355-1981


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Author:橋本俊雄
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三重県四日市市の特定行政書士・マンション管理士です。遺言・相続、契約、離婚手続などの民事法務と中小企業経営支援、マンション管理組合支援を柱に業務を行っています。
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どうぞよろしくお願いします。

橋本行政書士事務所所長
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